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自分が受け取った感動を形に。リメイクデニムの雑貨を作るブランド「Letters(レターズ)」。

Lettersディレクター小竹大成(こたけたいせい)氏

ユーズドジーンズを1本1本手作業で裁断し、縫い合わせてできたクッションやクラッチバッグ、ポーチ…。色の落ち方も、生地の組み合わせ方も自由自在だからこそ、一つとしてこの世に同じものはない、リメイクデニムの雑貨を作るブランド「Letters(レターズ)」。

April 7 2017 , Interview

ユーズドジーンズを1本1本手作業で裁断し、縫い合わせてできたクッションやクラッチバッグ、ポーチ…。色の落ち方も、生地の組み合わせ方も自由自在だからこそ、一つとしてこの世に同じものはない、リメイクデニムの雑貨を作るブランド「Letters(レターズ)」。

モノで溢れ、ヴィンテージの様に古くても価値があるものもあれば、捨てられるものもある。そんな価値が付かないモノにも様々な物語はある。そんなモノにもう一度スポットライトを当て、新しい価値を生み出したいというコンセプトで展開している。

 

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ディレクターを務める小竹大成さん。高校時代は大阪・アメ村で遊んだり、買い物をし、卒業後は良く通っていたセレクトショップでショップスタッフをした程度で、特にファッションやものづくりを学んだことはなかった。だが、幼少時代に遊んでもらった地元・三重で縫製職人をしていた近所のおばさんの手を借りて「Letters」を立ち上げた。現在もそのおばさんをはじめ、現在は8人の縫製職人さんたちの手も借りながら生産している。

 

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学生時代にスケートボードにハマり、エクストリームスポーツのカルチャーに憧れて、アメリカへ行こうと決意した小竹さん。資金を貯めて念願のアメリカへ渡ると、改めて日本のことを全く知らない自分の存在に気が付いた。

「向こうへ行くと日本のことを興味津々で質問してくるのですが、全く答えられなかったのです。しかも、自分よりも日本のことに詳しい人もいて、改めて日本のことを知っておかないとと思いました」

そんな事を考えていたころ、母親が体調を崩し、日本へ帰国。看病をしながら、スケボーやサーフィンを趣味として続けていたある日、日本のサーファーを見ていて「個性がないなぁ」と感じた小竹さん。

「アメリカのエクストリームスポーツをやっている人たちは、スケボーもやれば、サーフィンもするし、ファッションも自由でした。例えばサーフボードケースにしても個性的なものがたくさんあったけど、当時の日本はデザインの幅がなかったのです」

持ちたくなるようなサーフボードケースが見つからないから「作ってしまおう」と一念発起。ジーンズも好きで集めていたので、何本かを解体し、ミシンを購入して、自分で縫製してみたという。

「それが大失敗作でして、濡れたサーフボードを入れるから内側をタオル生地にすれば、水を吸い取ってくれるから良いアイデアだと思ったのですけど、それだと吸い取った水が表のデニムに染み出てくるということに気が付かなくて(笑)そこで周りに縫製ができる人はいないかと声を掛けたら『子供の頃によく遊んでくれた近所のおばさんが縫製職人だよ』と母に教えてもらい、縫製をお願いしに行ったのです」

 

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15年以上会っていなかったが、おばさんは快く引き受けてくれた。そして、2週間後にはケースが完成。出来上がったものを見た時とても感動した。職人の手によって、丁寧に仕上げられたこの世に1つしかないケースを見て、この感動や気持ちを色んな人に味わってほしい、伝えたいという思いがいっぱいになった。

日本の職人の丁寧な仕事ぶりを知ってもらう、世界に1つしかない愛着の湧くものを手に取ってもらう為には、ボードケース以外に老若男女に使ってもらえるようなものを作らなければと考えた。

ちなみにそのボードケースは友人たちにも好評で、私も俺も作って欲しいという状況に。口コミでどんどん広まっていった。

現在はサーフボードケースの他に、トートバッグ、クラッチバッグ、ランチバッグ、キャップ、アクセサリーケース、クッション、ファイルカバーなど、約20アイテムを展開。自社で管理しているオンラインショップの他に、セレクトショップへの卸をしている。

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始めた頃は、おばさん宅に自分の古着のジーンズを持ち込み、裁断し、縫い合わせの指示を出して作っていた。その後、セレクトショップからクッションカバーの大量生産の依頼を受けたが、その状況で数を作るのには難しいと、スムーズに生産できるシステムを模索。今では見ただけで縫い合わせ順が分かるような方法が確立させた。

一方、デニムの裁断は社内でも行っているが、一部は福祉施設にも依頼している。

「自分たちのやりたいことに賛同していただいた福祉施設にデニムの裁断をお願いしています。施設の方たちも『今度、いつデニムを切るの?』と楽しみにしてくれています」

福祉施設に裁断をお願いして喜んでもらえ、縫製の仕事が少ない今、縫製職人さんたちが活躍できる場を与え、「Letters」はそれを広めていくことが課題になっている。

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「この施設と職人さんと「Letters」の3つが上手く回るように、これからは広めていくこと、伝えていくことをしていかなければと考えています。デニムやコーディロイだけにこだわらず、色んな素材も取り入れ、新しいものも作っていきたいです」

気仙沼ニットやファクトリエの様に、今アパレル業界には新しいチャレンジを試み、物に新しい価値や物語を添え、成果を上げている人たちが出てきている。「Letters」=手紙という意味の様に、物語を送り届けるようなブランドになる日が来るかもしれない。

 

 

もし商品が気になる方がいらっしゃったら↓へどうぞ。

on line shop

Text: Kaori Tomabechi
Picture: Kaori Tomabechi

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Letters

モノで溢れる昨今 ヴィンテージなど古いモノに価値が付き
そうでないモノには価値が付かない。
しかし価値が付かないモノにも数え切れない物語がある。
そんなモノにもう一度スポットライトを当てられる様な
モノ作りしていきたい。

古着独特のキズ、自然な汚れ、日焼けで色褪せてしまった生地。
それらすべてを letters=手紙 と解釈し、
分解、再構築し、熟練した職人さんによる縫製で、
一つ一つ丁寧に仕上げ、
世の中に一つしかない商品として生み出しています。

URL:letters-inc.com

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