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幼い頃の純粋、無垢な“遊び心”を大切に思いながら表現をしています。

屋比久 ちひろさん (Natural dyeing artist / Painter)

他に類を見ない“沖縄草木染め”という手法を使って、常に自分らしさを追求し表現しているアーティスト*ChiHiRo*。
数多くのアートイベントに参加し、その独創的な世界観をもって多くの人を魅了する彼女は、一体何を思い、そして何を求めて日々活動しているのか。そんな彼女の“これまで”、そして“これから”を、余す事なくご紹介したい思います。

February 16 2017 , Interview

− プロフィール −

沖縄草木染めアーティスト / Painter 屋比久 ちひろ(chihiro yabiku)
沖縄県出身 / 東京都在住 1985.5.26生まれ

祖母から引き継いだ草木染めを独自のスタイルで表現し、各地で個展やイベント、草木染め体験教室などを行いながら自然の温かさや繊細さ、力強さを伝える活動をしている。草木染めの他にPainterとしても、壁画制作や音楽イベントなどでアートパフォーマンスをしたりと都内を中心に活動中。

屋比久ちひろ

− そもそも沖縄草木染めとは、どのようなものなのですか。 −

沖縄草木染めは、沖縄に生息している、福木(フクギ)や月桃(ゲットウ)、山桃(ヤマモモ)、サトウキビなどを主に染料として使っています。その他、本土や海外の染料なども取り寄せて草木染めしています。
草木染めとは、草葉、根、樹皮、実などを染材とした染色であることが特色であり、沖縄では古代から伝えられている絹織、麻織、芭蕉、布地にと草木染めされてきました。

沖縄草木染め

沖縄草木染め

− 沖縄草木染めとの出会い、そして始められたきっかけを教えていただけますか? −

当時、祖母が沖縄で30年余り草木染めを続けており「この草木染めは一代で終わらす。」という言葉をきっかけにそれまで草木染めに関心がなかった私だったのですが、祖母が生み出した色鮮やかな草木染めの色と今まで築き上げてきたものを考えると一代で絶やすのは凄く勿体無いとその時感じて、「出来るか出来ないかは分からないけど、草木染めを教えて欲しい。」と祖母にお願いし、そこから住み込みでの修行が始まったのがきっかけです。

沖縄草木染め

修行すると決めたはいいものの、とても困難な日々が待っていました。生地をアイロンがけすることから修行が始まりました。祖母は「染料は生きているから、心が座っていないと扱えない。」と言い、実際の染料を触ることができない日々が続きました。しかし、アイロンがけをしていくうちに生地の種類が理解できるようになってきて約1年後、染料を触ることができました。その後は「染め」の勉強をしましたね。

「マスターしないと次の段階に行けない」

一番大変だったことは、意見がぶつかることです。いくら祖母と言えど、価値観も違う一人ひとりの人間です。ある時、染め物の余り布をもらいました。その布でコサージュを初めて作りました。ボンドを使って作ったらめっちゃ怒られました(笑)「なんでこんな良い生地をボンドで作るのか。」と……その当時、私は縫い物ができなかったんです。縫い物ができないと生地が活きないと痛感し、刺繍の練習を泣きながらやった記憶があります。普段、やり慣れない細かい刺繍をやるのはとても大変でした。しかし、「マスターしないと次の段階に行けない」と自身を奮い立たせてがんばりました。

アーティストのChiHiRo※代表作の「ヤンバルクイナ」価格1,000,000円

「生きた作品を作れたら本物だ」

祖母の元で修行した5年間はたくさん失敗もしたし、色々な学びがありました。精神修行のような感じですね(笑)草木染めの技術と共に精神修行としても良いきっかけになったと思っています。5年間の修行が終わって上京した後も祖母がくれた言葉「生きた作品を作れたら本物だ」この言葉を胸にいつも作品を作っています。

− 草木染め以外にも、様々な表現活動をされていらっしゃいますよね? −

はい、無意識に生み出されるデザインを、色々な形で表現しています。
例えば、切り絵やイラストデザイン、壁画制作、あとはライブペインティングなどですね。

沖縄草木染め

沖縄草木染め

沖縄草木染め

− アーティストとして活動している中で、大切にしている思いを教えていただけますか? −

幼い頃の純粋、無垢な“遊び心”を大切に思いながら表現をしています。

・可能性への挑戦。少しの可能性から拡がる世界もあるということ。
・続けていくという行為はどれだけ大変で大切なことなのかということも日々感じている。
・自分自身から生みだされた作品を他の人達が見て喜んでもらえる度に、私の心も豊かになり、生きがいを感じます。
・幼い頃の純粋、無垢な“遊び心”を大切に思いながら表現をしています。
・草木染めでは、自然の色は生きているという事。呼吸をしているということを目で見て、肌で感じてもらいたい。
・老若男女問わず、喜んでもらえる作品を生み出し続け、表現する喜びと共に真心を込めて感動を伝える役割を果たしたい。

特に若い世代に日本の伝統文化などにも興味を持つきっかけに少しでもなれたら幸いです。

Text: Hisayoshi Yamauchi

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屋比久 ちひろ( chihiro.yabiku )

祖母から引き継いだ草木染めを、独自のスタイルで表現し、各地で個展やイベント、草木染め体験教室を行いながら、自然の温かさや繊細さ、力強さをたくさんの人達に伝える活動をしています。草木染めの他にPainterとしても、壁画制作や音楽イベントなどに出演したりと都内を中心に活動中。




URL:www.chihiro-yabiku.com

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