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ロンドン観光でファッションみるなら見逃せない高感度ストリート「ラムズ・コンデュイット」

ロンドンの中心部、大英博物館の南にラムズコンデュイットストリートという通りがありまして大変なメンズファッションが集まっています。でも、今はそうしたものを中心にしたライフスタイル系のショップを合わせてかなり感度の高いミキシングが出来上がっています。

August 25 2016 , Research

あいにくの雨模様のロンドン。今回の視察では主にショーディッチを見て回っているんですが、いろんな情報を得て観光ではなかなかいかないであろう通りもチェックしてきました。地下鉄のホルボーン(Holborn)から歩いて10分かかるかかからないかというとこにあるラムズコンデュイットストリート(Rambs Conduit Street)。エリア的にはブルームズベリー(Bloomsbury)といわれるところ。北側には大英博物館なんかがあったりして観光スポットからは遠いわけではないんですが観光客は皆無のエリア。ほんの300mくらいの通りにメンズを中心にしたかなりの感度のショップが並びます。

001 Lamb's Conduit St view

もともとロンドンに行くにあたってロンドン生まれの日本在住のイギリス人にいい店を紹介してもらってたんですが、一番に言われたのがココの『ダークルーム(Darkroom)』。でもタイミングが悪かったのか、店の入った建物が外壁工事中で仮囲い(笑)。上の写真の左側です。残念。

 

000 Darkroom

ダークルームは、基本インテリア雑貨やファッション雑貨のカテゴリーの店です。ジュエリー、アクセサリーまで守備範囲で徹底してモダンなデザインにこだわった品揃え。男性と女性いずれも使えるユニセックスな感性のショップです。自宅で使うオブジェクトにしてもよし、プレゼントするのなら十分に個性的なチョイスができます。観光客の私たちからすると持ち帰りに苦労するものも多いですが、見てみる価値アリ!日本ではなかなか見ないほどの徹底ぶり。インテリアショップとかライフスタイルショップとかというカテゴリーよりも、幾何学パターンが印象的なモダンライフ/モダンデザインのセレクトショップとした方が収まりがよさそう(笑)。

00 Dark room

ショップのオーナーのRhonda Drakefordさん。超絶にかっこいいです!

00001 Darkroom

 

0001 darkroom

ショップでまとめると幾何学パターンの応酬のように感じるかもしれませんが、一つづつ見ると家の中でそんなに浮くようなものではないです。店内の内装の床材の貼りわけのパターンだとか窓側の白黒ストライプに貼ったタイルとか、什器の形態が可なり際立って幾何学的な印象を与えているので、全体的にそう感じているようです。インテリアのデザインってかなり重要ですよね。ココまでやりきるとこういったことがわかってきます。

さて、ストリートについて説明しましょう。

001 2

ラムズコンデュイット通りのショップが並ぶ一番北側はグレート・オーモンド・ストリート(Great Ormond Street)。それ以上北はあんまりないです。そのグレート・オーモンド・ストリートの角,『ザ・パーセベランス(The Perseverance)』。パーセベランスの意味は「忍耐」パブなのに忍耐って(笑)どういうこと?逆説的な表現か?イギリス人の好きな皮肉ってやつでしょうか(笑)。建物のコーナーのR部分が印象的。ロンドンでは比較的よく見る形です。フォーコーナーで角になるところに入口を作るのがカッコイイです。

この通りのイメージを決定づける素敵な外観で、スタッフは凡そおしなべてフレンドリー(笑)です。形態的には伝統的な(トラディショナル)な感じで古き良き雰囲気があります(基本カジュアルですよ)。 まぁ、お昼ご飯と一緒にビールでもと思うとこんな感じになっちゃいますね(笑)。

 

001 3

『ザ・パーセベランス(The Perseverance)』の向かいにあるカフェ『トゥッティーズ(Tutti’s)』。手前の道路がグレート・オーモンド・ストリート。右手がラムズ・コンデュイット・ストリート。通りを挟んで対照的にあるのがカッコいいですよね。日本だとこうはいかないです。こちらはカフェなんですが、なんでこっちに入らなかったかというとビール気分だったから。ゴメンナサイ。

002 the content store

さて、ファッションですが、このラムズ・コンデュイット・ストリートはメンズが充実。通り全体でライフスタイルっぽくなっている感じです。その分生活感のある店(コンビニ的なのやファストフード的なの)はありません。コンセプチュアルですっきりとした今風のトレンドを提案しているのが多い印象。ショーディッチのような強烈な自己主張やアバンギャルドな感性は抑え目で、わが道を行く感はあまりなくて落ち着いています。スプレーアートも全くなくてキレイです。

まずは、〈The Content Store(コンテントストア)〉へ。このエリアにあるメンズウェアショップを代表するショップになったといってもいいでしょう。Nike、adidas Originals、Woolrich、Lacoste Liveのほか、Vanishing Elephant、Edwin、Sandqvisを取り扱っています。

オーナーとメンズウェアのベテランMark Batistaが2013年3月にオープン。インタラクティブな関係を築けるショップ環境が目標で、「自分は1993年にPaul Smith(ポール・スミス)を取扱うことからリテールを始めて、この仕事にずっと愛着を持っている。顧客とのコミュニケーションは自分にとって、かなり大きな満足を与えてくれるもので、そういったフィードバックもこのショールームを続けていく上でとても大事なんだ。」と語っています。

004 mainly black

シンプルに白と黒のみのウェアで構成された『メインリーブラック(Mainlyblack)』。ロンドンといえば『極度乾燥』の例もあるように感じがお好きなようで、中国の文字というより日本語として使っているのはフォントが示す通り。

005 Aesop

私が海外の視察をする際にどのストリートをチェックすればいいのか検討する際、真っ先に参考にするのが「イソップ(Aesop)」。わたしはこういったショップを『オーガニックスノッブ』と呼んでいるんですが、十分にストリートが洗練されていて、意識の高い(系?)のお客さんが多いエリアには必ずあります。そして、そんなストリートは私たちは絶対に何があっても必ずチェックしなければいけません(笑)。

2015年にOPENしたこのJamesPlumb(James Russell and Hannah Plumb) のデザインによるショップは、常に新しいデザインがリリースされるイソップではもう古いものかもしれません。ここのデザインの特徴は1577年にウィリアム・ラム(William Lamb)に出資によってコンジット管(conduit)で水を運んできた歴史的な意味をデザインで表現しているところでしょうか。どんな仕掛けかはデザイン系サイト『Dezeen』に詳しいです。

つまりは“Lambs Conduit Street”は「ウィリアム・ラム氏によるコンジット管通り」という意味だったんですね!なるほど!

 

006 Huckle and Barber

バーバーの復活は全世界的なトレンドで、ロンドンでもあちこちで見かけました。 ハックルザ・バーバーは、ショーディッチのオールドストリートにもあります。どのバーバーにも共通しているのは極めてトラディショナルな内装というとこでしょうか。その分スタッフが目立って見えるのかなと。ひげからもみあげのシェイプとヘアスタイルまでの流れるようなラインと刺青(笑)。定番化してますね。

007 Folk

<FOLK>は、2001年ロンドンでスタートしたカジュアルブランド。ロンドンに5店舗あるようです。デザイナーのキャソル・マクアティア(Cathal MacAteer)は近年スコティッシュ・スタイル・アワードにて年間最優秀デザイナー候補に2度もノミネートされ、イギリスでは最も有名なスコットランド人デザイナーとして有名。
ロンドンでの日常生活からインスピレーションを得て、「デザイナー自身の友人達が実際に着たいと思う服作りを目指し、遊び心に溢れながらも主張しすぎないデザインにする」というコンセプトで展開している注目のショップです。

「シンプル」で「ベーシック」で「クリーン」なアイテムが多く工場や生地を厳選し、ディテールまで細かく作り込んだ、革新的で遊び心のある物作りをしているということですが、私たち日本人の目には超ベーシックかもしれません。『どプロ』の『洋服オタク』でなければどうやらわかりにくいこだわりかもしれません。そういう感じなのでショップは『超地味』です(笑)。

008 bikefix

今の街スタイルの極めつけが自転車。特にロードバイクってやつですがロンドンもご多分に漏れず流行ってます。日本と比べてかなり違う点は、実情としてロンドンは交通機関がかなり高くお金のない若者や売れてないクリエイターにはかなり痛い出費になるコト。観光客が一日券や7日間有効のパスで乗り放題やってる分にはわからないんですが、ほんとに高いです。パリやNY、東京と比べても割高に感じます。あと、食事もロンドンは高いから何を削るかといえば交通費。そんなわけでロンドンでは自転車移動が多いです。(レンタルの自転車もステーションが多いのでなれると割と使いやすい。)そんなわけで、自転車屋さん。ココのは店頭を見て貰えばわかるように変わったのが多い・・・。こんなん乗りますか(笑)?

010 La Gourmandina

イタリアンレストラン『ラ・グルマンディナ(La Gourmandina)』人気店のようです。WEBでいろいろ見てみたんですが評価を得てますね。この日は雨だったので外の席には誰もいませんが。

009 Holland Esquire

『ホーランド・エスクワイヤー(Holland Esquire)』はイギリス人テーラー、ニック・ホーランドが2001年に立ち上げたテーラリングブランド。テーラリングに新たな解釈を見出すことからデザインにアプローチをすることで、ジェントルマンの新たなスタイルを提案しています。Harrodsが選ぶ「The Britains Ten Best Tailors at Harrods」でPaul SmithやVivianne Westwoodなどとともに選出されたりだとか、またオアシスのリアム・ギャラガー(Liam Gallagher)の「Pretty Green」レーベルの立ち上げディレクターに就任し、「Drapers Menswear」賞を受賞するなど大活躍中のお方。

 

011 Oliver Spencer

『オリバー・スペンサー(Oliver Spencer)』はメンズウェアを中心にウィメンズウェア、フットウェア、サングラス、そして幅広い種類の雑貨類まで展開。コチラのお店は服。後で出てくる方が雑貨ね。「洗練された聡明なデザイン」はアートと建築、そして進化し続けるロンドンのサブカルチャーからインスパイアされているそうです。上質な素材、建築的なラインやオールド・スクールな作りを志向することから生まれるモダンなシルエットが特徴。サイトでコーディネーションを見るとそんな感じ。店では若干、野暮ったく見えるかなって感じでした。

デザイナーのオリバー・スペンサー(Oliver Spencer)。はポートベローマーケットで古着の販売をしたのが始まりで、そこから独学でテーラードを学んだとか。2002年に自身のブランド「オリバー・スペンサー(Oliver Spencer)」をスタート。2006年、初のショップをNYにオープン。2008年にはロンドンにショップをオープン。2010年にはウィメンズコレクションを発表。というキャリア。古着と合わせてちょうどいい感じの服っていえば割と当たるかも。

オリバー・スペンサー氏は《デザイナーとしてよりも販売のプロとしての自負がある》とのことですね。納得の感触でした。

012 Percephonebooks

『ペルセポネブックス(Persephone Books)』はインディの出版社で1999年の設立。20世紀半ばの主に女性作家の復刻をしている書店。 112本の本をすでに出していて、小説、短編小説、日記、回顧録や料理本といったところなんだとか。何が特徴かというと、本のカバーはすべてエレガントなブルーグレーで統一!見返しがその本を書かれた時代の「ファブリック」でカラフルに装丁しているところ!

Persephone

ざっと壁面の本棚はこんな感じ。手に取って中身を見るまでは女性向けの日記帳の店かと思いました(笑)。

 

013 Oliver Spencer

で、先述のオリバースペンサー。コチラの店はファッション雑貨のほうです。

014 Universal Works

 

『ユニバーサルワークス(Universal Works)』は、2009年にスタートした比較的若いブランド。デザイナーはデヴィッド・キート(David Keyte)。「より良いデザインを、より良い縫製工場で、着心地の良い服を作り続け、より良い価格でコレクションを展開すること」がコンセプトになってる店。ヴィンテージモノやワークウェアを現代的に再構築し多様な服が多いですかね。基本的に“ハンドメイド”を追求していて、小さな工場の職人達によって製作されているということ。トラディショナルな生地やオーガニック素材を使用しながらもワークウェアユースの素材も併せて使い対比がおもしろいような見え方。

デザイナーのDavid Keyteは、12年間在籍したポール・スミス(Paul Smith)を始め、マーガレット・ハウエル(Margaret Howell)、マハリシ(Maharishi)など、数々のファッションブランドを経て、生産から商品企画に至るまでを幅広く経験してるんだそうですよ。

015 Caffee

トルコ系オーナーさんによる日常使いのカフェ。周辺のデザインに対して少し軽すぎるかなという塩梅。豆はオーストラリアの焙煎所、Workshop Coffeeから仕入れ、コクを感じる本格派。かなりカジュアルです。

016 Noble rot wine bar

「 1700年に建てられた、昔ながらの雰囲気の完全なワインバー」というフレコミになってますね。見た感じで重厚感があります。となっています。もともとはワインバーだったものがシェフにスティーブン・ハリスと、ポール・ウィーバーを迎えてレストランになったということらしいです。ワインバーだっただけあってワインリストは、世界有数のワイン生産者から入手困難な宝石のグラスでおいしく過小評価ワインまで取りそろえるスゴイ店みたいです。行ってないんですが(笑)。今度は是非行こうっ!

017 coffee bloom

コチラもデザイン的にはいささか軽いかなぁ…。それでもストリート全体が重いのでいいアクセントになってます。ラムズ・コンデュイットはとりあえずカフェはきっちりあるので疲れてもどうにとでもなるということです(笑)。

018 Grenson

1866年ウィリアムグリーンによって生まれた『グレンソン(Grenson)』。日本ではあまり知名度がないですね。私も知りませんでしたし。グッドイヤーウェルト製法の本物の革靴作りを追求し「いいものはリペアしながら長く使用するもの」というこだわりをお持ちのコチラ。実は、映画『華麗なるギャッツビー』に靴を提供したりアルマーニなどの靴を手掛けていたこともあるそうで。おみそれしました(笑)。今はそうしたクラシックなものだけでなくソールをEVAを使った軽いものにしていたりしてかなりカジュアルにも使える面白いものを作るようになってます。

 

019 peoples

2010年6月にオープンした異色のスーパー、『ザ・ピープルズ・スーパーマーケット(The People’s Supermarket)』 !、創始者はシェフであるアーサー・ポッツ・ドーソン(Arthur Potts Dowson)氏。ちなみこの方ローリング・ストーンズのミック・ジャガー氏の甥!!「人々による人々のためのスーパーマーケット」という理念を掲げるユニークなお店。色合いだけを見ると40代より上の人は『Topos』を思い出すんじゃないですかね(笑)?

TPSを運営するスタッフは、ほぼ全員ボランティアで年会費25ポンド(約4250円くらい)の会員制で月に4時間働くというきまり。その代わり、商品を全て20%引きで買うことができるというもので、会員数も1,000人を突破しているそうですよ。買い物をする人は別に会員でなくてもいいみたいです。運営も投票で決められ仕入れも会議で決めるシステム。都市と地方をつなげることを強く意識しているので地元のヘルシーなものが主立ったものになっているそうです。

 

TPS

 

もう一つ面白いシステムが「The People’s Kitchen」というキッチン。売れ残った商品や賞味期限が近いものを調理し販売するもので廃棄食品をゼロにしていくというシステムです。

アーサー・ポッツ・ドーソン(Arthur Potts Dowson)氏によれば、本当の課題は、『関係性が断絶していること。都市と地方の生産者の関係性、ロンドンの人々と、地方の生産者の関係性をつなぎ直すこと』というものでなかなか大きな問題に取り組んでいるようです。

 

 

 

このラムズコンデュイットストリートに交わるようにラグビーストリートっていうのもあって、同じ感覚で回れるので一挙に見ていきましょう。

 

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