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狂気を孕んだコントラスト。“OFFICINE UNIVERSELLE BULY (オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)”での知的冒険体験

1803年創業の香水と化粧品の薬局の復活に、3年の構想を経て実現。当時の薬局を彷彿させる重厚な作りを驚愕の手法でアメージングな空間に。

April 28 2017 , Shop Report

日本上陸以前からビューティー誌や女性誌では話題になっていた『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー』。1803年に『Jean-Vincent Bully』が創業した香水と化粧品の薬局を現代に復活させたブティックです。そのパリのブティックの意匠性から東京のブティックはどんな風になるのかと思ってましたがやってくれました!ヤラレタ!って感じです。

実際のところ私はこの店舗を見て以来、どんなコスメ商品を見ても感心しない、どんな店を見ても安っぽく見えてしまうという『ビュリー・ショック』になってしまいました。

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何と店内は入口から真っぷたつ!右はパリの店のようにクラシックに。左はコンクリートでモダンに。なんということ!

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右手になるクラシックなカウンターはパリと同じく19世紀の意匠性をそのまま再現したもの。すべてに重厚感があるホンモノです!日本にいることを忘れてしまいそうなくらいの空気感。店内に漂う香りと静寂の中で、スタッフの丁寧な説明に聞き入ってしまいます。

うって変わって反対側はすべてコンクリート!壁にはハーブや薬草がステンドグラスよろしく埋まっているというモノ!まるで博物館のボタニカルの展示にでもいるようにストイックでアカデミックで知的なディスプレイ。規則的な反復はもはやディスプレイの域を超え、その狂気じみた執念に神聖さすら感じる研究室の様のようにパラノイア的な愛情を感じずにはいられません。

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ディスプレイされているのは大理石のカップに入ったアロマキャンドル。それをひとつひとつ嗅ぐ作業をしていると何か研究をしているような、或いはその道を目指す求道者のような気分になってしまいます。

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床のタイルはイタリア製で、そのクラフト感が溢れる仕上がり感は色味的には飴色の家具に対比していながら質感的には調和していて美しいです。そして一か所に埋め込まれたロゴが何とも言えず愛おしい感じがします。

 

しかし何がスゴイって、このまっぷたつ感を出している切り口!切断面です!

これです!

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クラシックとモダンの境界をどのように馴染ませるか?ではなく、どのようにぶった切るか!どの面で見せたいか!という意志がはっきりと現れています。わざわざ大きな断面にになる部分を選んで見事に断面を作ってます!しかもゴールドで!

コレが一番象徴的なんですね。

 

そして、窓。ダミアン・ハーストのように冷酷な芸術性が堪らないです。冷徹で執拗な蒐集への執着ぶり、そしてそれがホルマリン漬けの標本のように液体の中に浮かび、さらに厚いコンクリートの壁に埋め込まれているさまは狂気を孕んでいるように感じます。

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その空気感を行ってみて実感してほしいです。かなりポエムな描写をしてしまいましたがそれくらいの衝撃作です。

その衝撃が自分を挟んで前と後ろに違った形で対峙しているというのは実にスリリングな体験です。知的な冒険だと思います。

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中にはこうした可愛らしいギミックがあって心が休まるのがありがたいです(笑)。

 

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19世紀から現代へのタイムスリップのできる空間の中で、知的好奇心を満足させる商品とギミック、そしてそれを読み解く知的冒険の館といってもいいでしょう。

実は『ビュリー・ショック』にはもう一つあって、商品のクオリティーに対して価格が安いということ。逆にここが基準だとすると他の店のモノは添加されていたりする状況でビュリーより高い!という点。ちょっとしたものがPETボトルのようなパッケージでこちらはガラスのボトル。『業界激震!』とか『業界震撼!』ってヤツです。

 

 

Text: Koichiro Sato
Picture: OFFICINE UNIVERSELLE BULY

Shop Data

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OFFICINE UNIVERSELLE BULY (オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)

住所:
東京都渋谷区恵比寿西1-25-9 B1F
TEL:0120-09-1803 公式サイト:www.buly1803.com

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