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BROOKLYN ROASTING COMPANY NAMBA

ラテと空気と音楽が美味しい大阪なんばの焙煎場カフェ

October 31 2016 , Shop Report

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2016年の秋はやたらと雨が多い。取材に訪れたこの日も沖縄に接近してる巨大台風雨の影響で、午後からパラパラと降りだした大阪は南海鉄道なんば駅周辺。

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今回紹介するカフェ「BROOKLYN ROASTING COMPANY」は、なんば駅と今宮戎駅を結ぶ高架下の空間を活用したプロジェクト「EKIKAN」の第3プロジェクトによってこの年の4月にOPENしました。昭和13年にこの高架構造物が竣工して以来、戦争による戦禍を逃れ、その後の復興では倉庫や事務所として発展の下支えをし、75年目にしてやようやく華やかな時代が訪れたということでしょうか。

そんな高架下には独創的で自由なお店が軒をつらね、商業利用としては決して有利とは言えないダウンタウンに新たな価値を作り、人を呼び込むためのチャレンジがこの計画です。

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「BROOKLYN ROASTING COMPANY」は2010年、ニューヨークはブルックリンで焙煎工場として創業し、その後工場内にカフェとラボが増設され評判になりました。これをアパレル会社が日本に持ち込み、紆余曲折を経て現在は大阪で3店舗を構えてどの店も評判になっています。

お店に入って最初に度肝を抜かれるのがこの巨大なローリング社製ロースター。近くに寄ると見上げるくらいデカい。このロースターで3店舗分と販売、卸し分をまかなっています。

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ロースターはカフェにとって重要な機能の一部ではありますが、これ見よがしに主張するべきではないと僕は思っています。珈琲屋にとって珈琲が主役であることについては何の異論もないのですが、あえて個人的な意見を言わせてもらえば珈琲はカフェを引き立てる役であり、映画でいうところの助演という立ち位置であったほうが望ましい、そんな考え。

その理由については後述するとして、それでもやはりこれだけ巨大なロースターはやはり存在感がありまして、当然のことながらロースティングするスタッフさんがせわしなく働いている視覚的情報が、独特の躍動感と活気をこのカフェに与えているのです。

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店舗の面積は圧巻の168坪で、ニューヨークの店舗と同等の広さを誇っています。よくある倉庫ではなく鉄道の構造物を利用してこの広さ、というのが驚きなのです。いくら焙煎工場に併設されたカフェとはいえ、過密的都心部で店舗を構える関係者からすれば、夢物語の別世界ですね。

店内はというとこれまた贅沢な空間構成ですが、必要以上に”間”が空きすぎていないことにデザイナーの力量を感じるところで、”ちょうどいい”感覚に優れた人たちによる仕事です。

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巨大なロースターとガード下の広い店舗、デザインワークなど”BROOKLYN ROASTING COMPANY”の物理的な構成要素は、東京にはない面白さに満ちています。ニューヨークらしさはもちろん感じるのですが、何よりもサービス精神が旺盛な”大阪らしさ”を随所に見られて、東京的カフェに慣れている僕からするとお店にいるだけで楽しいのです。

もう少し分かりやすく書くと、このお店はスペシャルなのに「ハードルが低い」のです。

時代をリードしようという野心に満ちていることは間違いないのですが、通常こういったテイストのカフェに初めて行くと、ある種のバリアというか尖りすぎている空気感があって、馴染むのに時間がかかったり居心地の悪さを感じたりしてしまうのです。少なくとも繊細な僕は(笑)

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ところが、このカフェは違いました。

珈琲をオーダーするためにレジ前に立った時は多少の緊張はあったものの、僕から滲み出ている”初めてこのお店に来ましたオーラ”を感じ取ってくれたのか、スタッフさんが親切にナビゲートしてくれたのです。まあ、それだけなら全国チェーンの珈琲ショップでもやっていることですよね。

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では違いは何なのでしょう?

それは、スタッフさんのコミュニケーション能力の高さです。それは”会話や説明が上手”ということではなくて、非言語レベルでお客さんのニーズを感じ取る感覚的なものです。

いくぶん心理学な話になってきましたが、つまりは「初めてのお店で緊張するのもわかりますが、どうかリラックスして美味しい珈琲をゆっくり召し上がっていってくださいね」というメッセージを、注文のやり取りをしながらしっかりと感じ取ることができたのです。

そして、その見えないメッセージの粒子がお店全体を包んでいるのだから、くつろげないわけがありません。人が潜在的な深いところで感じる安心感、それこそがBROOKLYN ROASTING COMPANYの最大の魅力であるとひしひしと感じました。

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そんな目には見えない魅力を作り出しているのがこの人、店長の伊勢さん。一流のバリスタでありながら大阪にある3店舗の統括までこなしている優秀なマネージャーです。経歴がまたユニークかつ自由。元々はミュージシャン志望であった伊勢さんは都内で活動しながらカフェなどの飲食に携わっていました。

ある時、身内からの推薦でBROOKLYN ROASTING COMPANYの立ち上げを任されたのが5年前のこと。会社に入るやいなや即日ニューヨークへ飛び、徹底して本場のカフェ文化をリサーチをして大阪にOPENさせたという流れ。感覚で生きている人です。

とにかく伊勢さんの人柄が素晴らしくお話をしていてすっかり魅了されてしまいました。この人がトップであればスタッフさんたちも素直な自分を表現できる、そんな深さとマインドを持っています。それがこのお店の空気感を作り出し、お客さんたちに居心地の良さを提供しています。

ステージは違っても、カフェという表現方法でアーティストとしての人生を日々生きています。

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お店を仕切るマネージャーがミュージシャンなのですから、桁違いに音楽がかっこいい!カフェの雰囲気とBGMがここまで一致している気持ち良さ、これこそが伊勢さんの狙いでありオンリーワンな魅力です。

スタッフさんがナビゲートしてくれたアーモンドミルク・ラテは見事に僕の好みでした。深煎りの珈琲に濃厚なのにさっぱりなミルク。最後まで美味しくいただけました。ごちそうさま!

珈琲に対する情熱と共に「大阪から新しい価値を生み出して発信する」という伊勢さんの想いがどんな実を結んでいくのでしょうか・・これからの展開に注目していこうと思います。

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Text: Kazuaki Tani
Picture: Kazuaki Tani

Shop Data

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BROOKLYN ROASTING COMPANY NAMBA

住所:
大阪府大阪市浪速区敷津東1-1-21 なんばEkikan
TEL:06-6599-9012 公式サイト:brooklynroasting.jp

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